資 料
フルードパワーシステム特別研修会*
佐藤 恭一**
* 平成28年7月6日原稿受付
** 横浜国立大学大学院工学研究院,〒240-8501 横浜市保土ヶ谷区常盤台79-5
1.はじめに
フルードパワーシステム特別研修会(以下,研修会)は,参加委員にフルードパワーシステムおよび周辺関連分野の知見の修得と,研鑽の場を提供することを目的としている.その活動は,新技術や研究の動向,課題提起などについて,第一線の講師による講演と参加者の活発な技術討議が行えるセミナー形式の会合を年間5回程度開催している.また,回によっては,セミナーに代えて,参加者の関心である企業,研究機関,施設などの見学を企画し,参加委員の見聞を広める活動も行っている.当研修会の発足は1990年7月であり,20余年継続している.
2.特別研修会の活動紹介
当研修会は,一期2年の単位で期と開催回数を重ねて,本年5月に第127回研修会を開催するに至り,本年7月からは第14期の1年目がスタートした.また,研修会では,参加委員は懇談を通して親交が深まり,産学や企業間の垣根を低くして集中した意見交換ができるので,単なる情報収集の機会ではなく,フルードパワーに関わる人の交流としても有意義な会となっている.委員長は横浜国立大学 佐藤恭一,幹事は元学会事務局長 斉藤賢治が担当し,委員は年度によって変動があるが,2016年5月現在,企業側委員,大学側委員あわせて14名である.最近の研修会のメインテーマを紹介すると,第123回(2015年5月)「サイボーグ技術,マッスルスーツ,空気圧アクチュエータ」で筋電義手,人工筋肉,ベローズアクチュエータ応用に関するセミナー形式の研修会を開催した.第124回(同7月)は出光興産(株)営業研究所の見学と油圧作動油と寿命,高効率油圧作動油の規格化,シュガー圧搾ミル装置油圧ドライブシステムに関する講演を開催した.第125回(同10月)はKYB(株)熊谷工場・ミキサー車工場の見学を開催した.第126回(2016年2月)は,(株)南武にて,特殊シリンダ,高機能シリンダ等製造の工場見学を開催した.第127回(同5月)は,(株)菊池製作所ものづくりメカトロ研究所にて,マッスルスーツ等の福祉ロボットおよび3次元ベンダ技術の講演と見学を開催した.
3.おわりに
今後も毎回魅力ある研修会テーマを企画していく.当研修会の活動にご関心を持っていただければ,期の途中からの参加も可能なので,委員長または学会事務局にご一報いただき,ぜひ,委員としての参加をご検討いただきたい.
さとう
やすかず
佐藤 恭一君
1966年8月7日生まれ.
1992年横浜国立大学大学院工学研究科博士課程修了.同大学講師,准教授を経て,2012年同大大学院工学研究院教授.油圧動力の伝達,制御,メカトロニクスに関する研究に従事.日本フルードパワーシステム学会,日本機械学会,自動車技術会,IEEEなどの会員.博士(工学).
E-mail:sato-yasukazu-zm@ynu.ac.jp
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著者紹介