本号では，これまでの企画を踏襲し，一般の方々に広く公開している電子出版号の特長を活かし，（一社）日本フルードパワーシステム学会について広く知っていただくため，2019年度の学会賞等の受賞者による随想および技術解説記事，および活動中の研究委員会などの紹介記事を特集することにした．

2019年度の学会賞等の受賞者は以下の通りである（敬称略）．

・学術論文賞：大内田剛史（ヤンマー株式会社）, 佐藤恭一(横浜国立大学)：油圧機械式無段変速機の設計手法に関する研究，日本フルードパワーシステム学会論文集，50巻1号（2019年1月）．

・技術開発賞：該当なし

・SMC高田賞：小島明寛（中央大学）：天然ゴムの伸張結晶化を用いた軸方向繊維強化型空気圧人工筋肉の長寿命化，日本フルードパワーシステム学会論文集，49巻2号（2018年7月）．

・SMC高田賞：八木澤遼（芝浦工業大学）：ポンプ供給圧低減による水圧モータシステムの高効率化，日本フルードパワーシステム学会論文集，49巻1号（2018年1月）．

・技術功労賞：吉田伸実（株式会社小松製作所）

・学術貢献賞：柳田秀記（豊橋技術科学大学）

・油空圧機器技術振興財団論文顕彰：吉満俊拓（神奈川工科），大下功祐，萩原千尋（富士ゼロックス），小山紀（明治大学）：空気圧腱駆動機構を用いた人工指による材質認識システムに関する研究，日本フルードパワーシステム学会論文集，49巻3号（2018年11月）．

・名誉員：則次俊郎（美作大学）．

本特集は編集委員の村松久巳氏および塚越を中心に企画した．貴重な記事をご寄稿いただいた執筆者の皆様および本特集号の発行にご尽力いただいた編集委員の方々に厚くお礼申し上げる．

著者紹介

塚越秀行

塚越つかこし秀行ひでゆき　君

1998年東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了．
同年日本学術振興会特別研究員,1999年東京工業大学助手,2004年同大学院助教授,准教授　現在に至る．2001年～2004年科学技術振興事業団さきがけ21研究員兼任．生物に学ぶ流体駆動原理・レスキューロボット・医療福祉用アクチュエータなどの研究に従事．2007年度文部科学省若手科学者賞, 2012年IEEE Robotics and Automation Best Service Robotics Paper Award, 2015年Journal of Robotics and Mechatronics Best Paper Award, などを受賞. 博士（工学）．

E-mail: htsuka(at)cm.ctrl.titech.ac.jp