挨 拶

 

副会長のご挨拶

 

嶋村 英彦,川上 幸男,佐藤 恭一

 


一般社団法人日本フルードパワーシステム学会の2024年度通常総会が621日に開催され,早川恭弘会長が任期満了となり,法政大学・田中豊先生が新たに会長に選出されました.また副会長には,川崎重工業(株)・嶋村英彦,芝浦工業大学・川上幸男の続投に加え,横浜国立大学・佐藤恭一が新たに任命されました.副会長3名は田中新会長を補佐し,学会の運営に尽力して参りたいと考えております.副会長のご挨拶として,所信を述べさせていただきます.

昨年5月の新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行から,講演会,セミナー等の通常のイベント行事は,一部はオンライン・ハイブリッド形式だが多くは対面形式に戻りました.2020年から延期されていた学会創立50周年記念パーティーと特別記念講演は,昨年919日に盛大裡に開催されました.これは単にコロナ前の状態に戻ったのではなく,イベント行事の目的,趣旨に応じて対面開催,オンライン・ハイブリッド開催など多様な活動形式を選択し得る環境が整ったものと考えております.

Face-to-Faceの交流や懇親ももちろん重要でありますが,オンライン・ハイブリッド開催は,遠方の方,ご多忙の方もイベント行事や各種委員会活動に参加しやすくし,研究者・技術者のネットワークを広げる有用なツールとなりました.ネットワークの拡大は,学会の活性化と基盤強化につながると確信しています.

基盤強化は学会の永続的課題であり,会員数増加のみならず,学と産の双方からフルードパワー各分野の研究者・技術者に分野のバランスよく参加していただくことが肝要です.特に学ではフルードパワーに関わった研究を推進されている若手研究者は潜在的にいるはずで,ネットワークを広げる過程で学会活動へ参加を促す“人財発掘”を進めていく所存です.若手研究者・技術者に声をかけるためには,参加することに魅力を感じる学会を志向することは言うまでもありません.

1022日〜25日に広島国際会議場にてThe 12th JFPS International Symposium on Fluid Power Hiroshimaが対面形式で開催されます.国内外の研究者,技術者が会場に集い,最新のフルードパワーの研究を発信する場,活発な情報交換の場となることを期待するとともに,成功につながるよう協力して参ります.

以上,学会の活性化,基盤強化,国際シンポジウムの協力について所信を述べさせていただきました.田中新会長のもと,会員諸氏,学界,産業界のお役に立てるよう尽力して参りますので,ご理解ならびにご支援のほど,よろしくお願い申し上げます.

 最後に,今年度は例年より1ヵ月遅い6月の通常総会開催と本誌の原稿提出期日の兼ね合いから,総会を前提とした事前の挨拶文となっていること,ご容赦いただきたい.

 

著者紹介

緑陰特集号しまむら ひでひこ 

嶋村 英彦 君

川崎重工株式会社 専務執行役員,

精密機械・ロボットカンパニープレジデント

E-mail: Shimamura_h(at)global.kawasaki.com

 

緑陰特集号かわかみ ゆきお 

川上 幸男 君

芝浦工業大学

1991年早稲田大学大学院工学研究科博士課程単位取得満期退学.1992年芝浦工業大学助手,講師,助教授を経て,2004年同大学システム工学部教授.空気圧システム制御の研究に従事.日本フルードパワーシステム学会,日本機械学会などの会員.博士(工学)

E-mail: kawakami(at)shibaura-it.ac.jp

 

さとう  やすかず 

佐藤 恭一 君

横浜国立大学大学院

1992年横浜国立大学大学院工学研究科博士課程修了.同大学講師,准教授を経て,2012年同大大学院工学研究院教授,現在に至る.油圧動力の伝達,制御,メカトロニクスに関する研究に従事.日本フルードパワーシステム学会,日本機械学会,自動車技術会などの会員.博士(工学)

E-mail: sato-yasukazu-zm(at)ynu.ac.jp